12月27日(火)

エアーズロック

走行距離1098キロ

目的地エアーズロック。AM8:00、モーテルを出発。砂漠の朝は気温16℃とバイクで走るには肌寒い。
朝日を背に受けて走るのも気持ちの良いものだ。85キロ走って初めて対向車とすれ違う。
今日はエコスピードで行くと心に命じていたが、徐々にハイスピードに成ってしまう。
同じ砂漠という文字であっても、やはり地域が変われば景色も変わってくる事が楽しい。
10時頃、少し休憩をと思って側道の休憩エリアに入る。すると私と同じ様に、オーストラリアをバイクで旅をする日本人が休憩をしていた。
お互い久しぶりの日本人で、早速会話がはじまった。彼は北海道出身で40~50歳。
名前は聞かなかったが、クリスマスから正月にかけて2週間程度でオーストラリアを横断しているとの事。
これで4度目の訪問だそうだ。『パースまで行く』と言っていた。今迄に随分走りこんで来たようだ。いろんな情報を教えてもらった。
オーストラリア上半分は今、雨期で、気温も高く地獄の走行になることを予測しておいた方がいいとか… 
私は今日まで1日500キロ以上こなしてきた事が順調すぎた訳で、これからは丸1日走れない日もある事を知った。
野宿も覚悟しなければと思った。こんなに毎日順調なのはやはり少し変?PM13:00頃、アリススプリングに着く。
ガソリンスタンドのお兄さんにエアーズロックの場所を聞くと、自分が大変なミスをしている事を教えられる。
記憶の中で『アリススプリングにエアーズロックが有る』と何処で思いこんでしまったのか解らないが、
今来た道を約200キロ戻らなければならない事に成る。一口に200キロ元に戻ると言うが、ハンドルにしがみつく様にして、
また細心の注意を払ってドライブしてきた道のりだ。それをそのまま戻れとは自分のミスとは言え、辛い話だった。
しかもエアーズロックはこの横断道路から250キロも西方向に入った所にあるのだ。
したがって今から約450キロ走らないと、今日はバイクから降りることは出来ない。勉強不足を痛感した。情けない!

今日はもう1つアクシデントがあった。覆面パトロールカーにスピード違反を指摘された事。
走行中、対面方向から来た車がパトカーである事に気が付いた。とっさにスピードメーター見る。
約150キロは出ていた様である。この道路の制限速度は確か130キロか?
『日本なら擦れ違いざまにキャッチされる事は無いが』とバイクのバックミラーを覗くと、ヤバイ!パトカーが回転燈·ヘッドライトを点滅させ、
200~300メートル後方でUターンしているではないか。案の定、追尾され停止を命ぜられた。いきなり犯罪者扱いだった。
『ヘルメットを取れ。ここはリミット130キロだ!お前のバイクは140キロでていた。10キロオーバーだ、いいな!』と
中年のお巡りさん2人が強硬に言い寄る。言っている事は大筋全部理解できたが、
『日本から来ました。旅行しています。英語が話せません。何キロ出ていたのか正確に知りません、SORRY!』の連発で通す。
日本では10キロオーバーでは、あまりとやかく言われた事は無いが? 正直言って私はオーストラリアの交通ルールはあまり良く知らない。
ただ流れに従って走っているだけだ。それにオーストラリアは元々人種が雑多で、
日本人·旅行者だからと言ってお巡りさんは甘く見る事はない様である。
後で知った話だが、10キロオーバーでも十分取締の対象に成るのである。それにしても犯罪者扱いはどうかと思うと腹の中でぶつぶつ。
結局違反切符は無く『とにかくこの州はリミット130キロだ』と何度も言われ、
『カワサキ1400GTRを我々は速いバイクとして要注意マークしているのだ』と言っていた。
もう1つ体験した事。3千キロもあるこの縦断道路を、若いカップルが自転車で縦断に挑戦しているのである。
一見日本人に見えたので話しかけた。香港から来たと言う。この横断道路を自転車で横断するには2ヶ月掛るそうだ。
こんな挑戦をするのは日本人しかいないと思っていたが、最近はいろんな国の人が挑戦をするんだね。
野宿で通すのか、大きな荷物を自転車に括りつけ、必死でペダルを漕ぐ姿に感動した。
若い事はいいね!と言ったらオジサンだってカッコイイバイクでまだまだ若いよ!40~50代に見えるとお世辞をくれた。
『必死に生きた証を若い心に刻め。』と願った。私も勇気をもらったので、『旅は人生、心の糧、この事はきっと人生にプラスになるから!』と激励し、
食事代100ドルを渡した。心から頑張ってね! 

結局この日はPM8:00にエアーズロックに着いた。世界的に有名な観光地の為、ホテル地域は良く整備されていた。
宿泊費も立派であった(3万円)。ここで2泊することにした。本当に疲れた一日だった。

2013年 4月 08日 更新 | オーストラリア大陸2万キロのバイク1人旅

 


 

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